チャック付きポリ袋比較実験

チャック付きポリ袋の標準品として広く使われているセイニチ「ユニパック」に対し、シーアイ化成(旧・伊藤忠サンプラス)製の「サンジップ」は同等品として販売されていました(サンジップは現在製造終了しています)。「本当に違いはないのか」というお客様からのご質問をきっかけに、実際に比較実験を行った記録です。 実験は一方の製品に偏らないよう配慮して行いましたが、専門機関による検証ではなく当社独自の簡易実験です。結果はあくまで目安としてご参考ください。

実験の準備

比較対象には、当社での販売数が一番多いJ-4タイプのチャック袋を選びました。ユニパックJ-4とサンジップJ-4を、公平を期すため1ケースではなく一束ずつ、それぞれ通信販売で購入しています。

測定には、デジタルマイクロメーター(ミツトヨ製)・各種定規・剥離強度検査機(今田製作所製)・透過型レーザーセンサー(キーエンス製)を使用しました。

実験測定器1 ミツトヨ デジタルマイクロメーター

測定器1:デジタルマイクロメーター(ミツトヨ製)

実験測定器2 各種定規

測定器2:各種定規

実験測定器3 剥離強度検査機(今田製作所)

測定器3:剥離強度検査機(今田製作所製)

実験測定器4 透過型レーザーセンサー(キーエンス)

測定器4:透過型レーザーセンサー(キーエンス製)

①見た目の相違点

サンジップとユニパックを見比べると、外観はほとんど違いがありません。あえて挙げるなら、サンジップの方がシール幅が2倍ほど広く(ユニパック約0.3mmに対しサンジップ約0.5mm)、チャック下2cmほどの帯状の部分の透明度がやや低く、そのフィルムがわずかにうねっている、という違いが見られました。

サンジップの外観

外観:サンジップ

ユニパックの外観

外観:ユニパック

②寸法測定

チャック袋の材料であるポリエチレンは伸びやすくたるみやすいため、測定時に一定の力(軽く引っ張るつもりでおよそ200g)をかけながら計測しました。公称チャック下340mm・幅240mmに対し、サンジップ・ユニパックともわずかに大きめに作られており、両者の差はほとんどありませんでした。

寸法略図

③厚み測定

公称0.04mm(40μ)ですが、プラスチック軟包材は場所によって厚みにばらつき(偏肉)が出やすいため、袋の幅方向の中心で3点を測定して平均を取りました。平均値はサンジップ約42μ・ユニパック約36μで、サンジップの方が厚めでした。

サンジップの厚み測定

厚み測定:サンジップ

ユニパックの厚み測定

厚み測定:ユニパック

④フィルム強度測定

袋のフィルム中央を縦方向に15mm×100mmの帯状に切り出し、検査器にまっすぐセットしてゆっくり引っ張り、破断した時点の重さを測定しました。結果はサンジップ0.64kg/15mm・ユニパック0.62kg/15mmで、ほぼ同等(わずかにサンジップが強い)という結果でした。

フィルムを15mm×100mmに切り出す

15mm×100mmに切り出す

検査器にセットする

検査器にセットする

ゆっくり引っ張る

ゆっくり引っ張る

フィルムが伸びて破断する瞬間

フィルムが伸びて破断する瞬間

④の結果

サンジップのフィルム強度測定結果(0.64kg/15mm)

サンジップ 0.64kg/15mm

ユニパックのフィルム強度測定結果(0.62kg/15mm)

ユニパック 0.62kg/15mm

⑤シール強度測定

同様に、袋両サイドのシールを含む部分を15mm×100mmで切り出して引っ張りました。予想に反し、サンジップ・ユニパックともシール部分が破断せず、フィルム部分が先に伸びてしまいました。これはシールそのものの強度がフィルム強度より強いことを意味します。測定値(実質的には袋横方向のフィルム強度)はサンジップ1.41kg/15mm・ユニパック1.11kg/15mmで、サンジップの方が明確に強い結果でした。双方ともフィルムの縦方向より横方向の強度が高く、大きな力が加わってもシール部分から先に破壊される可能性は低いことが分かります。

シールを含む部分を15mm×100mmで切り出す

シールを含む部分を切り出す

剥離強度検査機で引っ張る

剥離強度検査機で引っ張る

シール強度測定の外観

シール強度測定の外観

強度測定の全景

強度測定の全景

⑤の結果

サンジップのシール強度測定結果(1.41kg/15mm)

サンジップ 1.41kg/15mm

ユニパックのシール強度測定結果(1.11kg/15mm)

ユニパック 1.11kg/15mm

⑥チャック強度測定

チャック部分で同様に測定を試みたところ、チャックが外れる前にフィルムの方が伸びてしまい、測定不能という結果になりました。これはチャック強度がフィルム縦方向の強度より強いことを意味し、袋内部から大きな圧力がかかった場合でも、チャックが内側から外れるよりも先にフィルムが破壊されるため、両製品ともチャック強度は十分と判断しました。

チャック部分で強度を測定する

チャック部分で測定

チャックは外れずフィルムが伸びてしまい測定不能

チャックは外れずフィルムが先に伸びる

⑦透明度測定(透過型レーザーセンサー)

専用の測定器がないため、フィルム位置検知用のレーザーセンサーを流用しました。比較の基準として、空間(完全な透明、数値6063)と黒色セロハンテープ(数値4)も合わせて測定した結果、サンジップ4372・ユニパック4324で、両者の透明度はほぼ同一でした。

基準サンプル(空間・黒色セロハンテープ)の測定

基準サンプル(空間・黒色セロハンテープ)

⑦の結果

サンジップの透明度測定(数値4372)

サンジップ 4372

ユニパックの透明度測定(数値4324)

ユニパック 4324

⑧浸透液によるピンホール検査

チャック袋メーカーはピンホールの有無を保証していませんが、両製品比較のため実施しました。袋の中に浸透液(通称「エージレス検査スプレー」)をスプレーし、表面やシール部分をティッシュで拭き取ってピンホールの有無を確認する方法です。5分放置後、サンジップ・ユニパックともピンホールは検出されませんでした。

浸透液スプレー(通称エージレス検査スプレー)

浸透液スプレー(通称エージレス検査スプレー)

ピンホール検査の様子

ピンホール検査の様子

番外編:落下試験

水700ccを入れた状態で落下させ、何cmの高さで破袋するかを試しました。厳密な実験ではないため再現性は保証できませんが、両製品でもっとも差が出た項目です。

予備実験として腰の高さ(90cm)からコンクリートに落としたところ破袋が確認されなかったため、90cmを開始高さとし、20cmずつ高さを上げていきました。

90cmからの落下試験

ユニパックは袋の中ほどに亀裂が入り水が漏れ出しましたが、サンジップは無傷でした。

90cmからの落下試験

90cmから落下させる

90cm落下試験の結果(ユニパックに亀裂)

ユニパックが着地した直後

ユニパックは90cmで破袋した

ユニパックは90cmで破袋

110cm〜150cm:サンジップは同じ袋のまま継続

サンジップは無傷だったため、同じ1枚の袋のまま試験を継続しました。110cm・130cm・150cmとすべてクリアしています。

サンジップ110cmから落下試験

110cm

サンジップ130cmから落下試験

130cm

サンジップ150cmから落下試験

150cm

サンジップ90〜150cmから落下試験結果

150cmまでの結果(いずれも無傷)

180cm:限界に挑戦

最終的に180cmの高さから落下させても、サンジップは破袋せず、チャックも開きませんでした。

180cmからの落下試験

180cmから落下させる

180cm落下試験の結果

180cm落下後も無傷

対戦成績

  1. 90cm

    明暗が分かれる

    ユニパックは袋の中ほどに亀裂が入り水が漏れ出しましたが、サンジップは無傷でした。

  2. 110cm〜150cm

    サンジップは同じ袋のまま継続

    一枚の袋のまま試験を継続し、110cm・130cm・150cmとすべてクリアしました。ユニパックは90cmの時点で試験終了です。

  3. 180cm

    最終結果

    180cmの高さから落下させても、サンジップは破袋せず、チャックも開きませんでした。対戦成績は90cm〜180cmの全区間でサンジップの勝利という結果です。

まとめ

外観・寸法・透明度・チャック強度に大きな差はなく、フィルム強度・シール強度・落下耐性ではサンジップがユニパックを上回る結果となりました。厳密な検証ではないため再現性を保証するものではありませんが、チャック付きポリ袋を比較検討される際の参考としてご覧いただければ幸いです。

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